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  • 2025/03/07公開

内部監査のプロが語る、CIA資格と経営知識の深い関連性

内部監査のプロが語る、CIA資格と経営知識の深い関連性

企業を取り巻く環境は、テクノロジーの進化、グローバル化の進展、予期せぬリスクの出現などにより、かつてないほどの速さで変化しています。こういった環境の中、経営者は常に複雑な課題に直面し、迅速かつ適切な判断を迫られています。不確実性の高い時代において、企業が持続的な成長を遂げるためには、強固なリスク管理体制と健全なガバナンスが不可欠です。

内部監査は、まさにその要として、企業活動の客観的な評価と改善提案を通じて経営を力強く支える役割を担っています。そして、内部監査の国際的なプロフェッショナル資格として広く認知されているのが、CIA(公認内部監査人)です。

本記事では、CIA資格が内部監査や内部統制の知識だけでなく、経営に必要な幅広い知識と視点を提供し、企業経営にどのような価値をもたらすのかを具体的な事例を交えながら解説していきます。CIA資格についてご興味がある方や今後CIAの取得をご検討なさっている方は是非とも参考にしてください。

目次
現在経営における課題とCIAの重要性
CIA資格保有者による経営への貢献
内部監査を超えて、経営を支えるプロフェッショナルへ

現在経営における課題とCIAの重要性

まずは、現在経営における課題とCIAの重要性について解説します。現代経営は様々な課題に直面しており、これらの課題は相互に複雑に絡み合っているため、経営の難易度を一層高めています。

今回は、特に重要といえる課題を4点ピックアップし、CIA資格がどのように役立つのかを深掘りして解説します。

①グローバル化の進展と複雑なサプライチェーン

1点目は、グローバル化の進展と複雑なサプライチェーンです。グローバル化は、企業に新たな市場と成長機会をもたらす一方で、為替レートの変動、政治情勢の変化、テロや紛争、自然災害、感染症の流行など、様々なリスクに企業を晒します。

また、サプライチェーンがグローバルに拡大するにつれて、調達、生産、物流、販売といった各段階で発生するリスクも複雑化し、管理が難しくなります。特に、近年では地政学リスクやパンデミックなどがサプライチェーンに大きな影響を与える事例が多発しており、サプライチェーン全体の可視化と強靭化は喫緊の課題です。

このような中、CIA資格保有者は、国際的な内部監査基準やビジネス慣習に深い理解を持っています。これらの知識を活用し、海外子会社やサプライヤーに対する監査を通じて、現地の状況を把握し、リスクを特定・評価することが可能です。また、CIA資格保有者は、サプライチェーン全体のリスクを俯瞰的に分析し、リスク軽減策を提案できるような企業のグローバル展開を支援する力を持ちます。例えば、サプライチェーンにおける不正リスクの評価、災害発生時の事業継続計画の評価、コンプライアンス遵守状況の評価などです。

グローバルな視点とリスク管理の知識を活かして監査やリスク軽減策の提案を行うことで、サプライチェーンにおけるリスクが明確になり、適切な対応策が講じられる結果、事業の中断や損失を最小限に抑えることが可能になります。

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②デジタル化の加速とサイバーセキュリティリスクの増大

2点目は、デジタル化の加速とサイバーセキュリティリスクの増大です。デジタルトランスフォーメーション(DX)は、業務効率化や新たなビジネスモデルの創出に貢献する一方で、サイバー攻撃、データ漏洩、システム障害、個人情報保護法違反などのリスクを増大させています。企業は、これらのリスクに対して適切な対策を講じ、事業継続性を確保するとともに、顧客や社会からの信頼を維持する必要があります。特に、近年ではランサムウェア攻撃やサプライチェーン攻撃など、高度化・巧妙化したサイバー攻撃が多発しており、経営に大きな影響を与える事例も少なくありません。

そのような中、CIA資格保有者は、ITリスク管理、情報セキュリティ、データ分析に関する知識を有しています。これらの知識を活用し、情報システム監査を通じて、情報セキュリティガバナンスの評価、脆弱性診断、インシデント対応、データ管理体制の評価などを行うことができます。具体的には、クラウド環境におけるデータセキュリティ監査、個人情報保護法遵守状況の監査、サイバー攻撃に対する備えの評価などを行うことが可能です。

情報セキュリティリスクを低減させ、サイバー攻撃による被害を未然に防ぐことができるような管理体制を強化していくことが求められます。

③リスクの多様化と包括的なリスクマネジメントの必要性

3点目は、リスクの多様化と包括的なリスクマネジメントの必要性です。企業は、従来の財務リスクに加えて、オペレーショナルリスク、コンプライアンスリスク、レピュテーションリスク、戦略リスクなど、様々なリスクに直面しています。

これらのリスクは相互に関連しており、単独で発生するだけでなく、連鎖的に影響を及ぼすこともあります。そのため、企業はこれらのリスクを統合的に管理し、企業価値の毀損を未然に防ぐための包括的なリスクマネジメント体制(ERM)を構築する必要があります。

そのような中、CIA資格保有者は、COSO ERMフレームワークなどのリスクマネジメントに関する知識を有しています。これらの知識を活用し、企業全体のリスクを俯瞰的に捉え、リスクアセスメント、リスク対応策の策定、リスクモニタリングなどを支援することができます。例えば、新規事業におけるリスク評価、M&Aにおけるリスクデューデリジェンス、事業継続計画の策定支援などです。

リスクマネジメントに関する知識を活かしてリスクアセスメントやリスク対応策の策定等を支援することで、企業全体のリスクが明確になり、優先順位付けされた上で適切な対応策が講じられる結果、リスク管理の効率性と有効性が向上します。

④ステークホルダーからの要求の高まりと説明責任の重要性

4点目は、ステークホルダーからの要求の高まりと説明責任の重要性です。投資家は、企業の財務状況だけでなく、ESGに関する情報やリスク管理体制についても注目しています。また、顧客は製品やサービスの品質だけでなく、企業の倫理観や社会貢献活動にも関心を持っており、従業員につきましては、働きがいのある職場環境や公正な評価制度を求める傾向が強くなっています。これらのステークホルダーからの多様な要求に適切に対応し、透明性の高い情報開示を通じて説明責任を果たすことで信頼関係を構築でき、最終的には企業価値の向上に繋がります。

そのような中、CIA資格保有者は、ガバナンス、倫理、情報開示に関する知識を有しています。それらの知識を活用し、企業のガバナンス体制の評価、倫理規範の遵守状況の監査、情報開示の適切性の検証などを行うことができます。また、内部監査を通じて得られた情報を活用し、ステークホルダーに対する説明責任を果たすための情報提供を支援することもできます。例えば、ESG報告書の信頼性監査、サプライチェーンにおける人権侵害リスクの監査、企業の倫理綱領の遵守状況の評価などです。

ガバナンス、倫理、情報開示に関する知識を活かして監査や情報提供の支援を行うことで、ステークホルダーからの信頼が向上し、企業イメージやレピュテーションの向上に繋がります。

CIA資格保有者による経営への貢献

次は、CIA資格保有者による経営への貢献について解説します。CIA資格は、内部監査の専門家としてのキャリアを築くだけでなく、幅広い分野で活躍し、企業経営に貢献するための強力な基盤となります。

今回は、CIA資格保有者が歩む可能性のあるキャリアパスと経営への貢献について、大きく2点に分けて詳しく解説します。

①企業のガバナンスとリスク管理を牽引するCIA

1点目のキャリアパスは、企業のガバナンスとリスク管理を牽引するCIAです。CIAは、内部監査の専門家であることを証明する国際的な資格ですが、その内部監査というのは、企業等の組織体の経営活動が適切に行われているかどうかを独立した立場から客観的に評価し、改善のための助言を行う活動を表します。

近年、企業の不祥事、リスクの多様化、ステークホルダーからの説明責任を求める声の高まりなどを受け、内部監査の重要性はますます高まっています。そのような中、CIA資格保有者は高度な専門知識と倫理観を備え、企業のガバナンスとリスク管理を支える重要な役割を担うことができます。まさに、企業の健全な成長を支える屋台骨と言えるでしょう。

②専門知識を活かして経営に貢献するCIA

2点目のキャリアパスは、専門知識を活かして経営に貢献するCIAです。CIAは、単に監査業務を行うだけでなく、その専門知識と培われたスキルを活かし、経営企画、リスク管理、コンプライアンスなど、より広範な分野で企業経営に貢献できる存在です。

内部監査で培われる客観的な視点、分析能力、リスク評価能力、内部統制やガバナンスに関する深い知識は、経営における様々な課題の解決に役立ちます。まさに、内部監査の専門家から経営を支えるプロフェッショナルへとキャリアを拡張する道筋と言えるでしょう。

内部監査を超えて、経営を支えるプロフェッショナルへ

ここまで読んでみて、いかがでしたでしょうか。

現代経営は、まさに「変化の時代」と言えるでしょう。テクノロジーの進化、市場の変動、地政学的リスクなど、企業を取り巻く環境は常に変化し、予測不可能な事態も頻繁に発生します。このような状況下で、企業が生き残って成長を続けるためには、変化に柔軟に対応し、迅速に意思決定を行う能力、すなわち「変化への適応力」が不可欠です。

CIA資格は、リスク管理、内部統制、ガバナンスに関する専門知識に加え、変化を捉え、分析し、対応策を立案する能力を養います。これは、まさに変化への適応力を高めるための重要な要素です。CIA資格で得られる知識とスキル、そして変化への対応力は、企業が変化の波を乗りこなし、持続的な成長を遂げるための強力な推進力となるでしょう。今こそCIA資格を取得し、変化を力に変え、経営に多大な価値をもたらしましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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アビタスでは2005年にCIAプログラムを開講して以来、圧倒的な合格実績を挙げ続けています。合格率を上げるために、オリジナル教材と講師の質の良さにこだわっています。

講師は対法人向けの内部監査の実務研修も行っており、専門分野の知識だけでなく、ティーチングスキルにも優れているのが魅力です。

また通学・通信を併用できるコースや、スキマ時間で学習できるコンテンツなども揃えており、忙しい社会人でも効率よく学習できる環境が整っています。

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