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卒業生の声

現場でやってきたことが本当に正しいのか確認するため、アカデミックな視点や体系だった知識が不可欠だった。

現場でやってきたことが本当に正しいのか確認するため、アカデミックな視点や体系だった知識が不可欠だった。

小山 陽平さん

  • 通信

ご経歴、年齢はインタビュー時のものです。

これまでのご経歴をお教えください。

一度大学に入り直しているので、24歳で新卒でした。このとき、コンサルティング会社に入社し、金融機関のPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)でのビジネスや、システム統合のPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)を経験しました。PMIはM&A成立後におこなわれる経営統合の取り組みのことで、当時は金融機関合併のPMIを担当していました。PMOは企業や組織においてプロジェクトのマネジメントを支援する部門や組織をさし、第三者機関的な意味合いをもちます。進捗管理や課題管理においても、単に数字を見て順調だなとか遅れているなと判断するだけではなく、なぜ遅れているのか、時間の使い方に無駄な部分がないかなどをチェックします。実は私は無駄なミーティングが大嫌いでして。企業だと未だに毎朝朝会をやっているところがありますが、30人で20分の朝会をすればトータル600分の時間を費やすことになります。部長との5分のコミュニケーションが3人だったら15分で終わります。ほかにも、100人全員参加で行われる進捗会議ですとか、そういった部分にメスを入れて、改善していく仕事でした。 その後、建設工具会社を2社経験し、マーケティング、アフターサービス、ファイナンス、営業など様々な職種を経験します。最終的には常務執行役員として、全社の戦略やマーケティング立案に携わりました。常務執行役員になったのが36歳の頃で、部下は年下ばかりでした。アフターサービスを担当しており、当時営業所ごとにバラバラだった修理工場を集約し、修理機を集約して残業を減らしたり、作業員が休みを取りやすくしたりといった改革を行いました。 7年ほどの事業会社の経験を経て、コンサルティング会社に戻っています。現在はインターネット企業や自動車会社と関わり、経営戦略やオペレーションのコンサルティングに従事しています。

お勤め先の業界が、どのようなビジネスモデルかをお教えください。

UMass MBAに入校したタイミングは建設工具会社時代です。建設工具を製造し、代理店や販売店に卸し拡販する会社でした。一方で、ファンドに買収されたことから直販やECサイトを通じたB2Cにも力を入れ始めたタイミングであり、経営課題が多岐にわたる状態となっていました。社会人になってからの経験がメインであったため、アカデミックな視点や体系だった知識が不可欠であることを認識し、入校を決断しました。自分が現場でやってきたことが本当に正しいのか、確認したかったというのもあります。

ご担当の職種の業務内容をお教えください。

当時は、経営戦略全般(中期経営計画策定、株主への説明など)、マーケティング(拡販マーケティング、セレブリティを活用した広告、製品マーケティング)、オペレーション(SCM全般、アフターサービス全般)を行う管掌役員でした。要は何でも屋さんですね。そういった意味で、広く浅くなっている部分もあったと思います。

一度うまくいったことが、二度目三度目も必ずうまくいくわけではない。経営全般を体系立てて学ぶ必要性を感じた。

なぜMBA取得を考えられましたか。きっかけと課題感をお教えください。

MBAの取得自体は結果だと考えていました。当時の自分が必要性を感じたのは、経営全般を体系立てて学ぶということです。当時の自分の仕事に手詰まりを感じていたわけではないのですが、一度うまくいったことが、二度目三度目も必ずうまくいくわけではありません。自分の経験が正しいかどうか、自分と同じように考えた先人はいるのかといったことを、一度きちんと学ぶ必要性を感じていました。 個人で学ぼうとすると本やインターネットでのリサーチになり、結局自分の経験に偏った学習になってしまうのではないかと危惧し、体系立てて学ぶことができるMBAの活用を決断しました。

スクール選びの優先順位とその理由は?

ある程度世界的に知られていることが条件でした。日本のMBAだと論文がメインになってしまうところが多いと感じており、体系立って学ぶというよりは、自身の経験の延長線上になってしまうのではないかという不安がありました。そこで、特に英語を希望したわけではないのですが、海外MBAを取得することにしました。また、当時はコロナ禍であったため、オンラインであることも重要でした。

なぜ海外MBA、かつAACSB取得の米国MBAである必要がありましたか?

AACSB取得ということで、体系立って学べることを担保していただけると認識していました。ヨーロッパのように1年での取得だとインプットが足りないと感じたため、2年以上かけてじっくり学べる米国のMBAを活用しました。

オンラインであることをどう考えましたか

コロナ禍であったため、今後はオンラインがメインになっていくだろうと感じていました。時間に捉われず学習できるので、仕事と両立するのにとても助かりました。

開始前の英語力はどの程度でしたか?

TOEICは940点、TOFELは95点程度なので、ペーパーテスト上はある程度の力はある状態でした。高校のときにオレゴン、ワシントン州へ1年間留学していたこともあり、もともと英語は得意だったんです。建設工具会社時代も上司がドイツ人になると分かっていたので、英語のコーチングスクールに通いました。ただ、入学当時は英語でのコミュニケーションがなくなって3年ほど経っていたため、さび付いていた状態だったと思います。 TOEIC700点前後の方にアドバイスできることと言えば、ディクテーションをやっていきましょうということですかね。NHKのラジオ講座やTOEICのリスニング音声など、自分の単語力に合わせた教材を使って、日本語を英語にしたり、英語を全部文字に起こしたり。慣れてくると、聞こえていなかったところが全部聞こえるようになってくると思います。ちなみにディクテーションで私が一番取り組んだのは、スタンフォード大学でのスティーブ・ジョブスのスピーチです。暗記するほどやりました。

基礎、上級の二段階式カリキュラムをどう受け止めましたか

良かったと思います。基礎の方が日本人の先生で、課題やテストなどはむしろ難しく感じました。自分で進めるというよりは先生が段取りを立ててくれる感じで、来週までにここ、また次の週までにここと明示してくれるので分かりやすかったです。 一方で、上級のコースはそういった点が緩いというか、自分で考えて進めていくスタイルになります。ゴールさえしっかり見えていれば、比較的良い成績を取りやすいのではないかなと思いました。 また、上級コースでは実践的な動きやディスカッション、レポートがあったため、楽しかったです。基礎から上級に映るタイミングで2週間の短縮があったことでも、上級の負担がさらに軽減したように感じました。

印象に残っている科目とその理由をお聞かせください。

CM(Customers and Markets:顧客と市場)でのロールプレイ的なゲームは印象的でした。CMは、マーケティングプランの作成を通じて、市場における競争力や競争下で生じる課題の理解を深める科目です。戦略によって翌年の状況が変わっていくという点も、同じ講義が展開されることはほとんどないということだと考えれば、非常に興味深いものでした。

多業種、職種の同期との学びはどうでしたか?

考え方の違いが明確になり、おもしろい学びになりました。私がもともとコンサルタントであったことや統計などの理系科目を網羅していたことから、手助けをする場面も多かったのですが、教えることにより自分の学びにつながるということもあり、より深い理解につながりました。特に基礎のときはみんな集まると思うので、ぜひそれに参加してほしいです。知ってるから出ないじゃなくて、教える側になるために。もちろん、同級生との交流にもなりますしね。

英語でのアウトプットに苦労しませんでしたか?

当初は英語レポートのアウトプット方法が悪く、結果としてMarketing Fundamentalが唯一のA-となってしまいました。その後は、自分自身で英語のアウトプットができていないと感じるポイントは生成AIをヒントとしてレポートすることで克服できました。そのほか、英語でのExamは準備をしておけば、そこまで苦労することもなく点数を取ることができると思います。 DeepL等のツールも、積極的に使っていくべきだと私は考えています。このあいだ、日本人で留学してる子たちの英語力が落ちているといった話をしたんですね。どういうことか聞いてみると、テキストはDeepLで訳すし、音声翻訳もアプリでできる、レポートは日本語で書いてDeepLで訳して提出すると。英語は友だちとの会話だけだよねということみたいで。でもこれって、悪いことではないと思うんです。拙い英語でレポートを書いていい成績がもらえないより、使えるツールを使って理解を深めていい成績をもらえる方がいいですよね。唯一フィジカルで話すときだけはこういうわけにいきませんが、Zoom越しで少人数であればツールで何とかなりますし。特にUMassに来る人の多くは仕事をしながら時間が少ないなかで勉強していくわけですから、英語に関する労力にリソースを割かない方がいいと思います。

入学前の期待値にあっていましたか?

合っていました。ただこれは私の問題なのですが、プログラムの途中で現職のコンサルティングに戻ってしまったため、必要な科目が変わってしまいました。その結果、上級ではNegotiationやConsultingなど当初の予定ではない科目を履修しましたが、ここでも新しい発見があって興味深かったです。

「この人は凄い!」と感じた学生(同期に限らず)はいましたか?

いました。レポートの勉強会をすると必ず新しい視点を示してくれるなど、自分にはない視座を持っている学生が複数人いました。

入学前の課題感と活用イメージは叶いましたか

途中で職業を変えてしまったので、「入学前の活用イメージ」は実はまだ叶っていません。ただ学びは生かせていますし、MBAを取得したことに後悔はありません。

同期生とのコミュニケーションは続いていますか?

お花見や懇親会などを始めとした飲み会や、Teams、LINEといったSNSでのやり取りは今でも続いています。

学びが実務にどう役立っていますか?

ITやマーケティングなど実務でしか知らなかったことを体系だって学んだことを活かしてMECEに話をすることができるようになっていると感じます。特にフレームワークの引き出しが増えました。

学位がキャリアアップ、転職に活きていますか?

学費以上の年収UPが図れました。年収は入校当時から1,000万円ほど増えていますが、これがMBAの結果なのか、職種を転換したからなのかの判別をすることは難しいです。

これから目指す方へのアドバイス、激励をお願いします!

2年間という期間は長いものですが、仕事と両立し、修了することができたときの満足感や実際に自分に身に付いている新しい知識はUMASS MBAに支払った金額よりも必ず大きな価値を持っていると思います。是非、UMASS MBAで新しい自分を見つけてください!

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