経営に関する知識や論理的な思考などを学習し、キャリアアップやキャリアチェンジにつなげようと、MBA留学を検討している人は少なくありません。

「留学費用はいくらかかるのか」「年齢制限はあるのか」「留学期間はどのくらいか」など、MBA留学に関する悩みを持つ人も多いでしょう。

本記事では、MBA留学に関する疑問について解説します。MBA留学を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

目次
MBA留学とは
MBA留学の目的とは
MBA留学後の主な就職先
MBA留学に必要な書類
MBA留学に必要なものを確認して、キャリアアップに役立てよう

MBAは､Master of Business Administration（経営学修士）の略称です。

MBA留学とは、海外の大学院で経営に関する知識や思考などを学習し、経営学修士の学位を取得するための留学をいいます。

MBAを取得する大学院は、欧米では一般的にビジネススクールといわれています。

社会人でMBA留学を目指す人の中には、経営知識だけでなく英語力も身につけてキャリアアップにつなげようと考えている人も少なくありません。

大手の外資系企業などに転職を考えている場合も、MBA留学を検討する人は多いでしょう。

しかし、MBA留学でMBA取得までにかかる期間や留学時の平均年齢、実際にかかる費用などが分からないという人もいるのではないでしょうか。

本記事では、MBA留学に要する期間や留学時の平均年齢、留学に必要な費用を解説します。

留学期間はビジネススクールにより異なり、1年から数年となっています。

留学期間が長くなるほど必要となる費用も増えてくるため、費用との兼ね合いや学習内容などを比較して、自分に合った留学先を選択するとよいでしょう。

MBA留学を検討する際、「自分はまだ若すぎるのではないか」あるいは「自分は年を取りすぎているのではないか」と悩む人もいるのではないでしょうか。

しかし、MBA留学に明確な年齢制限はありません。

イギリスの経済紙『THE FINANCIAL TIMES』によると、MBAの受講者の平均年齢は28歳です。

20代前半の受講者もいますが、受験資格の中に数年間の専門的なビジネス経験が必要とされている場合が少なくないため、20代半ば以降の受講が主になります。

一方、日本からMBA留学する人は30〜40代の人が中心です。ただし、50代・60代でこれまでの経験を活かしながらビジネススクールに通う人も見られます。

参照：THE FINANCIAL TIMES「Work & Careers｜Rebooting careers at any age with an MBA」

MBA留学の費用について詳しく見ていきましょう。

イギリスの経済紙『THE FINANCIAL TIMES』が発表したビジネススクールランキング「MBA 2024」において、上位3校の学費は下記の通りです。

大学院	学費	日本円換算
University of Pennsylvania: Wharton	84,830ドル	12,733,831円
Insead	99,500ユーロ	16,243,375円
Columbia Business School	84,496ドル	12,683,694円

※2024年3月時点。アビタス調べ。
※2024年3月4日時点の為替ルート（1ドル＝150.11円、1ユーロ＝163.25円）で換算しています。

大学院により異なりますが、上記の学費以外にも教材費や試験費用などが発生する場合もあります。

学習にかかる費用に加え、現地留学の場合は、家賃や食費をはじめとした生活費が欠かせません。さらに、現地までの往復の飛行機代や現地の学生と交流するための費用なども必要となります。

参照：THE FINANCIAL TIMES「Business school rankings｜MBA 2024」
参照：MBA Tuition Costs, Fees & Financial Aid Info
参照：MBA | INSEAD「Financing, Scholarship, and Related Fees」
参照：Columbia Business School Academics「MBA Tuition & Financial Aid」

多額の費用が発生するMBA留学ですが、MBA留学をする目的にはどんなものがあるのでしょうか。

ここではMBA留学における3つの目的の例を紹介します。

• ブランド力のあるMBAの取得
• グローバルなビジネスセンスの習得
• 多様性のある人脈形成

ブランド力のあるビジネススクールのMBAを取得することで、自身のプロフィールに箔がつくでしょう。

具体的にブランド力のあるビジネススクールとは、『THE FINANCIAL TIMES』や『U.S.News』などのMBAランキングに掲載されている上位校です。

企業からの注目度も高く、外資系企業や海外進出している企業などへの転職活動ではアピールできる材料となります。

海外MBAの講義では、グローバルなビジネスセンスが習得可能です。

グローバルな環境下で学べるだけでなく、世界トップのビジネススクールでは有名な教員の講義を受講できるため、大きなメリットとなるでしょう。

日本的な文化の中のビジネス環境にいた人（いわゆるドメスティックな人）がグローバルな環境に身を置くことで、日本の常識と世界の常識の違いを体感することも可能です。

海外MBAでは様々な国やバックグラウンドを持つ学生とともに講義を受けたり、グループディスカッションを行ったりする中で、多様性のある人脈を形成できます。

特に、海外のトップスクールであれば各国から優秀な学生が集まるため、将来的にビジネスシーンにおいて役に立つ人脈を形成できる点が魅力です。

また、多様な国の出身者との交流を通して、様々な国のビジネス情報やノウハウの習得も可能になるでしょう。

MBA留学後の主な就職先は、社費留学か私費留学かによって異なります。

社費留学の場合は制度の仕組み上、元の会社に戻る卒業生がほとんどです。

私費留学の場合は、海外・国内で就職・転職するか、MBA留学で得た知識や経験を活かして起業するかに分かれます。

特に、国内での転職先としては、年収アップやキャリアアップが見込めるコンサルティングファームや外資系企業等を選ぶ卒業生が少なくありません。

MBA留学には出願書や履歴書など多くの書類を準備する必要があります。

MBA留学に必要な書類の例は次の通りです。

• Application Form：出願書
• CV/Resume：履歴書
• Transcript：成績証明書
• Personal Statement：エッセイ（志望動機）
• Letter of Recommendation：推薦状
• Test Scores：GMAT™、GRE®、TOEFL®、IELTS™などのスコア

留学先のビジネススクールによっては、GMAT™、GRE®、TOEFL®、IELTS™などのスコアが求められます。

志望するビジネススクールの合格点を獲得するためには複数回受験しなければならない可能性もあります。

留学予定日から逆算して十分な準備期間を確保するようにしましょう。

キャリアアップやキャリアチェンジを目指して、MBA取得を考える人は少なくありません。

多くの人がMBA留学時の年齢を気にしがちですが、MBA留学には年齢制限はありません。平均年齢に引きずられることなく自分が行きたいと考えたタイミングで留学を検討するとよいでしょう。

しかし、留学には講義料をはじめ、現地での生活費など多くの費用が必要です。

また、多くの書類を準備しなければならないため、事前に必要書類を把握しておきましょう。

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