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USCPA(米国公認会計士)はグローバルに通用する資格として近年注目を集めています。ズバリ、USCPA試験合格者の年収はどのくらいでしょうか。
本記事では、USCPA試験合格者の年収、取得までにかかる時間や費用をもとに、USCPAの費用対効果や、コスパは高いのかを解説します。
USCPAとその他資格との比較もしますので、参考にしてください。
なお、2024年よりUSCPA試験は新制度へと移行します。特に大きな変更となるのが「科目構成」と「出題領域」です。詳しくはこちらでご確認ください。
参照:アビタス「2024年からのUSCPA試験制度変更(CPA Evolution)について」
監修者プロフィール
冨野 彩子
USCPAライセンス
政治経済学部卒業後、米国で就労することを希望してUSCPAを取得することを決意。合格証を携えてCA州ロサンゼルスにて現地企業の財務デューディリジェンスや税務申告書作成業務を行う。帰国後は四大監査法人に入所。金融機関監査のほか法人の翻訳・出版業務に携わる。その後家族に帯同して再び渡米。2022年にGA州アトランタの大学院にて会計学修士号を取得。
目次
USCPA(米国公認会計士)試験合格にかかる費用
USCPA(米国公認会計士)試験合格までにかかる時間
USCPA(米国公認会計士)試験合格者の年収
USCPA(米国公認会計士)資格は就職/転職に有利?
USCPA(米国公認会計士)とその他資格との比較
実際にUSCPA(米国公認会計士)資格を取得した方の声
USCPA(米国公認会計士)の費用対効果は高い。キャリアに沿った活かし方を。
USCPAの試験合格までにどの程度の費用がかかるか気になる方もいるでしょう。学習の途中で資金不足となるのを避けるためには、事前準備が欠かせません。
USCPAを取得する場合、学習や受験費用に加えて、受験資格を得るための準備費用が必要になる場合があります。総費用はおよそ70〜120万円ほどとなります。
各費用の詳細を見ていきましょう。
学習にかかる費用には、学費に加え教材費が含まれます。
一般的な資格専門校の学費は約30〜80万円ほどで、各専門校のプログラムによって異なります。例えば、単位取得(約15単位分)がセットになったアビタスの「スタンダードバック」は61万6,300円です。
現在取得している単位数によっても学費は変わります。USCPAの資格専門校であるアビタスには学費ローンもあるため、すぐにまとまったお金が用意できない方でも受講できます。
USCPAを受験する際に必要な受験条件は州によって異なります。
比較的受験資格がゆるやかなアラスカ州の受験要件は次の通りです。
日本の大学など、アメリカ以外の大学を卒業している場合、取得した学位・単位が「アメリカの学位・単位と同等である」ことを証明するために学歴評価が必要になります。
卒業した大学から英文成績証明書・英文卒業証明書を取得し、NIES(NASBA International Evaluation Services)などの指定機関に学歴評価を依頼します。
この学歴評価の準備におよそ2万〜3万円が必要となります。
参照:アビタス「試験概要|USCPA 各州受験資格について」
参照:NASBA International Evaluation Services
USCPA受験のために必要となる主な費用は次の3つです。
各受験費用は米ドルで支払わなければなりません。そのため、為替レートの影響を受ける点に留意しましょう。
また、受験資格審査料および試験料は受験する州により異なります。
それぞれの費用について詳しく見ていきましょう。
出願の前に受験資格の審査申請が必要となります。金額は州によって異なり、$90~140程度となります。
USCPAを受験するためには、受験票(NTS)の発行が必要です。受験票発行に必要になるのが試験料で、金額は州によって異なりますが、おおよそ$350です。
日本在住の受験者が多いアラスカ州とグアムの試験料は次の通りです。
項目 | 試験料(Exam Section Application Fee) |
---|---|
アラスカ州 | 約5万円($357.80) |
グアム | 約5万1,000円($364.80) |
*1ドル=140円で換算
受験票は発行後6カ月有効ですが、6カ月以内であればいつでも4科目受験していい、という意味ではありません。出願する際に6カ月以内の受験科目を決めておき、試験料を支払う仕組みです。
冨野さんからのアドバイス
受験までの手続はミスが許されないにもかかわらず複雑で時間もかかるものです。アビタスでは学習に専念していただけるよう、受験スケジュールから逆算していつまでに何を行えばよいか一人一人に合わせた受験プランをご案内しており、学習を妨げることなく円滑に受験手続を進められるようにサポートいたします。
国際会場手数料はInternational Fee(インターナショナルフィー)ともいいます。アメリカとカナダ以外の国でUSCPAを受験する際に必要となる費用です。
出願の後、1~4週間で受験票が発行されます。その際に国際追加料金の支払いが必要です。
国際会場手数料は1科目で約5万4,600円($390)です。4科目合計で約21万8,400円($1,560)となります(2023年11月現在)。
参照:NASBA「CPA Exam – International Administration」
USCPAのライセンスは登録した州で独立・開業するための営業許可証となりうるものです。
また、ライセンスを取得しなければ名刺等に「USCPA」と記載することはできません。
ライセンスを登録したあとは維持費用が必要です。
ライセンスの登録費用や登録条件は州によって異なり、およその目安は次の通りです。
登録費用 | 6万7,000円~ |
維持費用 | 7万~15万円程度(3年ごと) |
出願する際に、登録や維持費用も事前に確認しておくと良いでしょう。
ここまではUSCPA試験に関わる費用について解説してきましたが、本項目ではUSCPAの勉強時間について解説していきます。
USCPA試験合格までにかかる時間は教材に大きく左右されますが、アビタスのカリキュラムでは1,200~1,500時間となります。
この時間は「授業時間」「自宅復習時間」込みの時間です。1,200時間必要として1日に2時間勉強した場合、600日かかる計算となります。
試験合格までにはおよそ1年半と見込んで取り組むとよいでしょう。
冨野さんからのアドバイス
働きながら1日に2時間の学習を一年半もの間継続するのは大変なことです。
アビタスのUSCPA学習者の多くが第一線で活躍するビジネスパーソンであり、多忙な方でも学習を継続しやすい教材で、仕事と両立しながらの短期合格をサポートします。
もし学習に行き詰まることがありましたらWebによる学習期間や学習カウンセリング、講師による学習イベントの開催など、数ある予備校の中でもアビタスならではの学習サポートをご活用ください。
ここでは、USCPA試験合格者の年収を見ていきましょう。USCPA試験合格者といっても、職種やキャリアによって年収は大きく変わります。
また、日本とアメリカでも年収は変わるため、それぞれ見ていきましょう。
USCPAを取得した場合の就職・転職先は、Big4や中堅クラスの監査法人、コンサルティング企業、一般企業などです。
それぞれの一般的な年収を見ていきましょう。
※年収はあくまで推定です。
「Big4」とは、世界的に展開する大規模な会計事務所およびグループをいいます。
Big4でのUSCPA試験合格者の年収はどのくらいでしょうか。
役職 | 年収 |
---|---|
スタッフ | 500~650万円 |
シニアスタッフ | 700~850万円 |
マネージャー | 900~1,100万円 |
シニアマネージャー | 1,200万円ほど |
パートナー | 1,500万円以上 |
Big4の年収は500万円から1,500万円以上と役職によって変わります。
1年目は500万円程度で、5年〜8年ほどのシニアになると700~850万円に上がります。
パートナーになれば1,500万円以上と、年収は高額です。
中堅クラスの監査法人においても、Big4同様に役職により年収が変わります。
役職 | 年収 |
---|---|
スタッフ | 400~550万円 |
シニアスタッフ | 500~650万円 |
マネージャー | 800~1,000万円 |
シニアマネージャー | 1,000〜1,200万円ほど |
パートナー | 1,300万円以上 |
中堅クラスの監査法人の年収は、Big4に比べて100万円ほど年収が低いようです。
コンサルティング企業に勤務した場合、USCPA試験合格者の平均年収は500万~700万円以上となるのが一般的です。
大企業やコンサルティングとしての勤務経験がある場合は、1,000万円以上になることもあります。
一般企業の初年度の年収は450万円程度といわれています。年齢とともに給与が少しずつ上がっていき、900万円以上の年収の方も多くいます。
アメリカでのUSCPA試験合格者の初年度の平均年収は500万円程度です。
監査法人系の企業は大変人気で、シニアスタッフクラスになると1,000万円以上の年収を手にするケースも少なくありません。
2022年のアメリカの会計士と監査人の、年収の中央値は約1,000万円($78,000)と、高収入なのが分かります。取得にかかる総費用が70万〜120万円ほどと考えると、年収から鑑みたとき1年で投資した分の回収は、容易に可能と言えるでしょう。
参照:U.S. BUREAU OF LABOR STATISTICS|Accountants and Auditors : Occupational Outlook Handbook
USCPAを取得した場合、就職や転職は有利になるのでしょうか。
USCPAは付加価値の高い国際資格として近年注目されており、就職や転職に有利な点がいくつもあります。
USCPAを取得することで、活躍できるフィールドが広がるとともに、キャリアアップにつながります。
会計に関する知識が身につくUSCPAを取得することで、財務会計や管理会計に関する知識を身に着けていることの証明になるため、監査法人に限らず経理、財務、経営企画などの幅広い分野での活躍が可能です。
USCPAは英語のリーディングとライティングの試験のため、ビジネスに必要な知識が英語で身につきます。
USCPA試験合格者は会計士としてのスキルはもちろん、会計で用いるビジネス英語の知識もあるという証明になります。
外資系企業やグローバル企業への転職が有利に進むのもUSCPAの特徴です。
USCPAを取得すればアメリカだけでなく、MRA(国際相互承認協定)を結んでいる国でも会計士として働くことが可能です。
米国公認会計士協会は会計士の国家間での流動性を高めるため、以下の国と国際相互承認協定を結んでいます(2023年1月現在)。
協定に参加している国で簡単な追加研修等を受けることで、現地で会計士として業務を行うことができるのもUSCPAのメリットです。
冨野さんからのアドバイス
USCPAはアメリカの資格であるため、アメリカ国内でしか役に立たないと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、そのようなことはありません。
学習を通じて培った英語力と幅広いビジネスナレッジは活躍のフィールドを問いません。監査法人で会計監査に従事する道もありますし、企業内会計士として事業会社で活躍する方も増えています。
合格後にキャリアチェンジをお考えの場合は、ぜひアビタスのキャリアセンターへご相談ください。転職成功者は年間100人以上おり、コンサルタントが1人1人にあったキャリアプランをご紹介します。
参考:NASBA「Mutual Recognition Agreements」
USCPAとその他の資格を比較していきます。
資格 | USCPA | 日照簿記1級 | 公認会計士 |
---|---|---|---|
合格率 | 約40~60% | 10%前後 | 7.7% |
年収 | 500万円~ | 500万円~ | 550万円~ |
※合格率は2022年のデータです。
※年収は推定値です。
USCPAは、簿記1級や日本の公認会計士よりも合格率が高いことが分かります。
先ほども触れたように、シニアマネージャークラスになれば、年収は1,000万〜1,200万円に上がります。
参照:AICPA「Resources|Learn more about CPA Exam scoring and pass rates」
参照:日本商工会議所・各地商工会議所「簿記|1級受験者データ(統一試験)」
参照:公認会計士・監査審査会「令和4年公認会計士試験(論文式試験)の合格点及び合格率等について」
ここからはUSCPAを取得した方のコメントを見ていきましょう。USCPA試験合格のきっかけや、かけた時間や金額に見合った費用対効果はあったのかを確認していきます。
いつか海外で会計士として働きたいと考えていたので、USCPAのライセンス取得を目指すことにしました。1日あたりの勉強量はバラバラで、勉強した期間は半年間でした。アメリカの資格ではありますが、日本での転職活動にも役立つため取得してよかったと思っています。受講料はやや高額でしたが、値段以上の知識とリターンを得たので満足しています。(20代・女性)
こちらの方は半年間と、比較的短い期間でUSCPAを取得したとのことです。受験料・資格専門校への受講料はそれなりの金額になるものの、転職に有利という点や、十分な知識が身についたという点で納得感が高いようです。
現在、会計士として働いています。数年前に海外への長期出張が決定したため、USCPAを取得することにしました。勉強は1年ほどしました。もともと英語にも苦手意識はなく、それほど難しい試験だとは思いませんでしたが、合格して嬉しく思います。またUSCPAを取得することで、明らかに仕事の幅が広がりました。費用は資格専門校にも通ったので50万円前後かかったと思います。資格学校での勉強は独学よりはかどったので、個人的にはよかったです。(30代・男性)
海外出張がある仕事では、USCPAの試験合格を求められる場合もあります。こちらの方は海外出張をきっかけに、1年ほどでUSCPAを取得したとのこと。基本的な英語力がある方で、資格学校に通えばUSCPAは十分に合格できる資格であるといえるでしょう。
この方も時間面・金銭面のコストに対し、USCPAの費用対効果は満足できるほどに高いと感じているようです。
試験合格者の年収や取得までにかかる時間・費用を解説しました。
USCPAは職種や経歴、キャリアによっては年収1,000万円以上もあり得ます。資格専門校を利用すれば、1,200~1,500時間の学習で取得できます。
USCPAは、監査法人や税理士事務所など高年収が期待される業界への転職に有利に働くことが多い資格です。これらの業界を目指す方にとっては費用対効果は高いといえるでしょう。
ただし、長期的なグローバルなキャリアを積むためには、早めの英語学習やUSCPAの試験対策を始める必要があります。長期的なキャリア形成を考えて早めの決断をすると良いでしょう。
USCPAを取得するには1,200〜1,500時間の学習が必要です。これは資格専門校を利用した場合の時間です。
独学でUSCPAを取得するには多くの時間がかかり大変困難です。また、英語の能力も問われます。
国際資格の専門校アビタスならば、会計知識や英語力に不安があっても初学者向けのオリジナル教材で効率的に学習することができます。
USCPAの試験合格を目指すならアビタスをぜひご活用ください。日本在住合格者の約3人に2人はアビタス卒業生です。
アビタスでは、オンラインでUSCPAの概要や活かし方がつかめる「USCPA説明会」を行っています。
USCPAに興味がある方は、まずは無料説明会にお申し込みください。
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