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中小企業診断士とは、中小企業の経営課題に対応するための診断や助言を行う専門家です。合格率も約5%と低く、難易度の高い資格ですが、日本で唯一の経営コンサルタントの国家資格として人気があります。
会社経営に関する知識を幅広く身につけられるため、キャリアアップや転職、独立・開業などに役立つ資格です。
本記事では、中小企業診断士試験の難易度や合格率、勉強時間について解説します。資格取得の際に比較検討されることの多いUSCPA(米国公認会計士)との違いの解説もしていますので、参考にしてください。
目次
中小企業診断士試験の難易度を「合格率」から解説
中小企業診断士試験の難易度を「試験範囲・勉強時間」から解説
【口コミ有】中小企業診断士の難易度アンケート調査
他資格と比較した中小企業診断士試験の難易度
中小企業診断士とUSCPAの難易度の比較
中小企業診断士試験を合格するためのポイント
中小企業診断士は難易度の高い資格! グローバルに活躍したいならUSCPA(米国公認会計士)も!
中小企業診断士試験は1次試験、2次試験があります。1次試験は7科目と数が多く、出題範囲の広い試験です。
2次試験では記述式の筆記試験や口述試験があるため難しいと感じる人も多いでしょう。専門知識だけでなく、読解力・作文力・論理力などが必要です。
中小企業診断士試験の難易度はどの程度なのでしょうか。ここでは、合格率から難易度を解説します。
2022年度の中小企業診断士試験の合格率は1次試験が28.9%、2次試験が18.7%でした。
中小企業診断士になるには両方に合格しなければなりません。そのため、実際の合格率は1次試験と2次試験の合格率を掛け合わせたものとなります。
中小企業診断士試験の、2022年度の1次試験と2次試験の合格率を掛け合わせると、約5.4%となります。
中小企業診断士とよく比較される税理士試験と、公認会計士試験の合格率も併せてみていきましょう。2022年度の税理士試験の合格率は19.5%、公認会計士試験の合格率は7.7%です。
これらと比較した場合、合格率単体で見れば、中小企業診断士試験はかなり難易度の高い資格といえるでしょう。
参照:一般社団法人中小企業診断協会「中小企業診断士試験 申込者数・合格率等の推移」
参照:国税庁「令和4年度(第72回)税理士試験結果」
参照:公認会計士・監査審査会「令和4年公認会計士試験の合格発表の概要について」
ここからは、過去5年にわたる中小企業診断士試験の合格率の推移を見ていきましょう。
年度 | 1次試験 | 2次試験 | 試験合格率 |
---|---|---|---|
2018 | 23.5% | 18.8% | 4.4% |
2019 | 30.2% | 18.3% | 5.5% |
2020 | 42.5% | 18.4% | 7.8% |
2021 | 36.4% | 18.3% | 6.7% |
2022 | 28.9% | 18.7% | 5.4% |
1次試験の合格率は年度によって大きく差があります。一方、2次試験の合格率は相対評価といわれているため、例年ほぼ合格率は変わりません。
ストレートに合格する確率は4〜8%の間を推移しています。
なお、1次試験合格の有効期限は科目合格した年度を含めて3年間です。そのため、次の2年で合格できなかった場合は、再度1次試験から受け直さなければなりません。
このことからも、中小企業診断士試験は難易度が高いといえるでしょう。
1次試験は7科目です。合格基準は、総点数の60%以上、かつ40%未満の科目が1科目もないことが基準になっています。
なお、1次試験が不合格となった場合、60%以上を取得した科目があれば、その科目のみ「科目合格」が与えられ、翌年・翌々年は合格した科目の受験免除が可能です。
2次試験の合格基準は、筆記試験・口述試験それぞれで異なります。
口述試験は評定が60%以上であることが基準です。筆記試験は4科目で構成されており、総点数の60%以上、かつ40%未満の科目が1科目もないことが基準になります。
中小企業診断士の試験範囲は広く、多くの知識が問われます。範囲が広いため苦手な科目が出てくる人も多く、難易度が上がると考えられます。
一般的に合格に必要といわれている勉強時間はどの程度なのでしょうか。
1次試験・2次試験、それぞれの学習範囲の違いについて気になる人もいるでしょう。
ここでは、試験範囲と勉強時間について解説します。
中小企業診断士試験は、1次試験7科目、2次試験4科目です。
また、2次試験4科目分の内容は全て1次試験の試験範囲の中に含まれています。そのため、2次試験に向けて新たに学ばなければならない科目はありません。
1次試験は多肢選択式のマークシート方式、2次試験は筆記試験と口述試験になります。詳しく見ていきましょう。
参照:一般社団法人中小企業診断士協会「令和5年度中小企業診断士 第1次試験案内・申込書」
1次試験はマークシートによる選択式の試験です。以下の7科目で構成されており、試験時間は科目によって異なります。
試験科目 | 試験時間 |
---|---|
経済学・経済政策 | 60分 |
財務・会計 | 60分 |
企業経営理論 | 90分 |
運営管理(オペレーション・マネジメント) | 90分 |
経営法務 | 60分 |
経営情報システム | 60分 |
中小企業経営・中小企業政策 | 90分 |
配点は全科目一律100点満点です。
なお、一部の他資格等保有者は一部科目が免除されます。例えば、税理士や公認会計士は「財務・会計」、司法試験合格者は「経営法務」、指定の情報処理技術者試験合格者は「経営情報システム」が免除となります。
2次試験は筆記試験と口述試験になります。
筆記試験の科目は次の4つです。配点は全科目一律100点満点、試験時間は各80分です。
各事例5問程度の問題が出題され、多くの場合、解答に20字~200字程度の文字数制限が設けられています。
筆記試験の合格者のみ、後日、口述試験を受験できます。
口述試験は10分程度の対面形式で行われ、上記4科目の中からランダムに出題されます。
中小企業診断士試験に合格するまでの勉強時間は一般的に約1,000時間といわれています。
試験範囲が多岐にわたるため、実務経験が少なく苦手な科目があれば1,000時間以上の勉強が必要になるケースもあります。
1年間で合格を目指す場合、1週間あたり20時間の勉強時間を確保しなければなりません。特に、仕事をしながら資格取得を目指す人にとって、1日あたり平均3時間の勉強は難しいこともあります。
その場合は科目合格制度を利用しながら、2〜3年かけて合格を目指すのも選択肢の一つです。
実際に中小企業診断士試験を受験した方に対し、アンケート調査を実施しました。ここでは、アンケート結果を基に「合格するまでの受験回数」「難易度についての口コミ」を紹介します。
今回のアンケートでは20~50代の男女、計17名の方から回答を頂いています。これから中小企業診断士試験の受験を考えている方は、参考にしてください。
合格するまでの受験回数は次の通りです。
項目 | 1次試験 | 2次試験 |
---|---|---|
1回目 | 3名 | 3名 |
2回目 | 5名 | 2名 |
3回目 | 2名 | ー |
合計 | 10名 | 5名 |
今回のアンケートでは、1次試験に1度で合格した人は合格者の中の約30%でした。科目合格制度を活かし、2回目、3回目とチャレンジしている人が多く見られます。
2次試験についても5名中2名は2回目の受験で合格しています。年単位の取り組みが必要ですが、1次・2次とも、1度の不合格で諦めずに引き続き挑戦することが大切といえるでしょう。
試験の難易度について、勉強時間から見ていきましょう。1次試験の勉強時間は短い人で190時間、長い人は2,000時間、平均約800時間でした。
2次試験の勉強時間は短い人で30時間、長い人は300時間、平均約145時間です。2次試験まで合格した5名の平均勉強時間は約1,000時間となっています。
中小企業診断士の受験者には働いている人も多く、「仕事をしながら勉強時間を確保するのは難しかった」という声が多く上がっています。
勉強時間にばらつきがある理由の1つに実務経験の有無や、過去に学習経験があるかどうかが挙げられます。今回のアンケートでは、自分にとって実務経験のない科目について、難しいと感じる人が多く見られました。
一方で、実務経験のある科目や大学時代に専攻した科目については、取り組みやすかったとのことです。
この結果から、馴染みのない科目が多い人ほど、長い勉強時間が必要になるでしょう。
試験範囲が広く、試験は年に1度なのでモチベーションを保つのが難しいという人も少なくありません。
なお、2次試験に関しては「模範解答がないため対策が難しい」という声が複数寄せられています。
一般的に中小企業診断士試験は難易度が高いといわれています。よく比較される他の資格と勉強時間や合格率を比較してみましょう。
資格名 | 勉強時間 | 合格率 |
---|---|---|
中小企業診断士 | 1,000時間 | 5.4% (2022年度) |
日商簿記2級 | 250〜350時間 | 21.1% (2023年6月) |
社会保険労務士 | 800〜1,000時間 | 5.3% (2022年度) |
行政書士 | 800〜1,000時間 | 12.1% (2022年度) |
USCPA | 1,200〜1,500時間 | 52.8% (2022年) ※日本在住者 |
公認会計士 | 2,500〜3,500時間 | 7.7% (2022年) |
不動産鑑定士 | 2,000〜4,000時間 | 短答式試験 36.3% 論文式試験 16.4% (2022年) |
税理士 | 4,000時間 | 19.5% (2022年度) |
上記の表を見ると、必要とされる勉強時間と合格率が必ずしも比例していないことが分かります。
人により得意分野やそれまでに身につけている知識が異なるため一概にはいえませんが、一般的には、この中で最も難易度が高いのは公認会計士といわれています。
参照:金融庁「令和4年公認会計士試験(論文式試験)の合格点及び合格率等について」
参照:厚生労働省「第54回社会保険労務士試験の合格者発表」
参照:一般財団法人行政書士試験研究センター「令和4年度行政書士試験実施結果の概要」
参照:国土交通省「不動産鑑定士試験 試験結果情報」
参照:商工会議所の検定試験「受験者データ」
参照:税理士「令和4年度(第72回)税理士試験結果」
キャリアアップの面において、中小企業診断士と比較検討される資格の1つがUSCPA(米国公認会計士)です。どちらも企業経営に関わる知識が深まり、コンサルタントの業務に役立つ資格です。
ここでは、2つの資格の、勉強時間・試験範囲・合格率の違いについて見ていきましょう。
中小企業診断士とUSCPAの勉強時間・試験範囲の違いは下記の通りです。
資格 | 勉強時間 | 試験範囲 |
---|---|---|
中小企業診断士 | 1,000時間 |
|
USCPA | 1,200~1,500時間 |
|
また、USCPAは英語で行われる試験のため、ビジネス英語の力が身につくのも大きな相違点です。
中小企業診断士とUSCPAの合格率の違いは下記です。
資格 | 合格率 | |
---|---|---|
中小企業診断士 | 28.9%(1次試験) | 18.7%(2次試験) |
USCPA | 41.2%(日本在住者) |
中小企業診断士試験の合格率は2022年度のもので、USCPAは2019年の日本在住者のものを参照しています。
年度によって差はあるものの、合格率はUSCPAのほうが高い傾向にあります。
中小企業診断士は経営に関する体系的な知識を身につけなければなりません。
幅広い範囲の学習が必要となるこの試験に合格するにはどのようにすればよいのでしょうか。
特になかなか勉強時間を確保できない社会人の場合は、効率よく学習して合格したいと考えている人も多いでしょう。
ここでは、試験に合格するための4つのポイントについて解説します。
独学で勉強する場合は、重要な点とそうでない点を区別することは困難です。そのため、さほど重要ではない箇所に必要以上に時間をかけて取り組んでしまったということも少なくありません。
中小企業診断士試験は科目数が多く試験範囲が広いため、効率よく勉強することが求められます。無駄なく効率よく勉強するには予備校の活用を検討してみましょう。
予備校の形態には通信・通学があります。予備校を探す際は、費用相場や講義内容を把握した上で、自分の環境に適したものを選択するとよいでしょう。
独学で取り組む場合は、過去問の中から出題回数の多い分野に絞って学習した方が効率的です。
確実に合格基準である60点を取れるよう、重要ポイントを把握し、的確に効率よく学習に取り組みましょう。
また、「企業経営理論」「財務・会計」「運営管理(オペレーション・マネジメント)」など、2次試験との関連性が高い科目に注力しましょう。また、取り組む際には2次試験対策も同時に行うと、効率よく学習ができます。
中小企業診断士の2次試験は筆記試験と口述試験です。
1次試験のようにマークシート方式ではないため、1次試験で身につけた知識を整理し、さらに深く理解しておく必要があります。
また、筆記試験・口述試験ともに試験時間は短く、時間をかけてじっくり考えることは困難です。
問題文から重要なポイントを読み取り、解答の精度を上げるため、論理的思考力を身につけることを意識してみましょう。
中小企業診断士試験は科目が多く範囲も幅広いため、他資格から勉強して学習範囲の知識を深めるという方法も検討してみましょう。
例えば、事前に「日商簿記2級」を勉強しておくと「財務・会計」を理解しやすくなります。
また、「経営情報システム」と類似性があるのが「ITパスポート」、「経営法務」と内容が重複しているのが「ビジネス実務法務検定2級」など、中小企業診断士試験はさまざまな資格と関連があります。
苦手な科目の関連資格を探し、勉強して知識を深めてみてもよいでしょう。
中小企業診断士はコンサルティング会社に転職できる、企業内で活用しやすい、コンサルタントとしての独立が目指せる、などの理由からビジネスパーソンに人気の高い資格です。ただし、合格率は2022年度で5.4%と低く、難易度の高い試験といえます。
また、試験科目が1次試験だけで7つもあり出題範囲も広いため、取得が大変だと感じる人もいるでしょう。
コンサルタントを目指す人が検討する資格の1つにUSCPAがあります。2019年の日本在住者の合格率は41.2%とかなり高めです。
グローバルに活躍したいと考えている方は、USCPAの資格取得も検討してみましょう。
関連記事:アビタス「USCPA(米国公認会計士)と中小企業診断士どっちを取るべき?取得までにやることとは」
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