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昨今、多くの企業が技術を保有しているにも関わらず、その潜在能力を十分に引き出せていないという課題に直面しています。具体的には、研究開発は行っているものの、それが事業の成功に結びついていない、あるいは市場の変化に迅速に対応できていないといった状況であり、今では決して珍しいことではありません。
本記事では、このような課題を抱える企業に向けて、技術経営(MOT)を実践するための具体的な改善策を提示し、停滞を打破して成長を加速するための道筋を示します。MOTについてご興味がある方、学ぶ意欲がある方は是非とも参考にして下さい。
目次
技術と経営に関するよくある課題
MOTを実践するためのステップ
MOTで変化への適応力を高めよう
まずは、技術と経営に関するよくある課題について解説します。
技術と経営に関する課題は相互に関連しており、複合的に発生することが多いです。これらの課題を解消するためには、経営層と技術部門が互いの立場を理解し、コミュニケーションを密にすることが重要です。また、組織構造や評価制度を見直し、人材育成に力を入れるなど、多角的な取り組みも必要になることがあります。
今回は、4つのよくある課題について解説します。
1点目の課題は、目的意識がずれることです。
例えば、技術部門は、最新技術の追求、技術的課題の解決、論文発表や特許取得など、技術そのものの向上に重きを置く傾向があります。それは技術的好奇心、探求心、技術者としてのプライドが原動力となることが多いです。
一方、経営部門は、利益の最大化、市場シェアの拡大、株主価値の向上など、事業の成功に重きを置きます。短期的な業績や市場動向に敏感でリスク回避を優先する傾向もありますが、技術部門が市場ニーズを無視した高度な技術開発にリソースを集中したり、経営部門が長期的な視点での研究開発投資を軽視してしまうといった点で問題が生じてしまうことが多いです。
2点目は、専門性の深化と多角的な視点の獲得です。
単一の修士号では、どうしても専門分野に特化した知識・スキルに偏りがちです。しかし、ダブルマスターでは、異なる分野を学ぶことで、専門分野をより深く理解するだけでなく、その分野を異なる視点から捉えることができるようになります。
例えば、工学修士と経営学修士を取得した場合、技術的な知識だけでなく、経営戦略、マーケティング、財務などの知識も習得できます。これにより、技術開発だけでなく、その製品の市場性やビジネスモデルまで考慮した上でプロジェクトを進めることができるようになります。これは、現代社会で求められる「T型人材」(特定の分野を深く掘り下げつつ、幅広い分野の知識も持つ人材)の育成に大きく貢献します。
3点目の課題は、情報共有不足です。
技術部門で得られた技術情報や市場動向が、経営部門に適切に伝わらない、あるいはその逆も然りという状況はよく見られます。これが起きてしまう要因には、専門用語や考え方の違いから発生するコミュニケーションの障壁です。
その結果、過去に開発済みの技術を別の部署が再度開発してしまう重複開発が起きたり、市場ニーズに合致する技術シーズを持っているにもかかわらず、経営層に情報が伝わらず、事業化の機会を逃してしまうといった機会損失が発生する恐れがあります。
4点目の課題は、組織構造と文化の違いです。
例えば、技術部門と事業部門が完全に分離された縦割り組織では、部門間の連携が難しく、情報共有や意思疎通が阻害されます。技術部門は自由な発想や創造性を重視する文化を持つことが多い一方、経営部門は効率性や規律を重視する傾向があります。
このような文化の違いが、部門間の対立を生んでしまうことがあります。その結果、部門間の調整に時間がかかり、迅速な意思決定ができなくなったり、異なる文化を持つ部門間の摩擦が大きくなって新しいアイデアや発想が生まれにくくなるなど、イノベーションの阻害につながる可能性があります。
次は、MOTを実践するためのステップについて解説します。
MOTを実践する上で大切なことは、まず市場と技術の現状分析を行い、分析結果に基づいた技術戦略を策定することです。その上で、戦略を実行するための組織体制を構築し、実際に人材育成を行っていきます。
実際に動き始めた際は、戦略の実行状況を評価して改善を繰り返すことで、技術と経営の融合を図っていくといったステップとなります。今回は、5つのステップに分けて、具体的に解説します。
1点目は、市場と技術の棚卸です。
まず市場調査を行って、顧客ニーズ・競合状況・市場トレンドなどを明確に把握します。主にどのような市場に機会があるのか、どのような課題が存在するのか、将来どのような変化が予想されるのかなどを分析していきます。
同時に、自社が保有する技術シーズを洗い出し、それぞれの技術の強みや弱み、市場への応用可能性、競合技術との比較などを評価します。この段階で、技術と市場のギャップを明確に認識することが重要です。
2点目は、技術戦略の策定です。
市場ニーズと技術シーズを照らし合わせ、どの技術に投資すべきか、どのような事業展開を目指すべきかといった戦略を策定します。これは短期的な視点だけでなく、中長期的な視点も踏まえて戦略を策定することが重要です。
例えば、既存事業の強化に技術を活かすのか、新規事業の創出を目指すのか、技術ライセンス供与を行うのかなど、具体的な方向性を決定します。この際、経営戦略全体との整合性を考慮する必要があります。
3点目は、組織体制の構築です。
策定した技術戦略を実行するための組織体制を構築します。技術部門と経営部門の連携を強化し、情報共有や意思決定をスムーズに行える体制を整えます。
具体的には、部門間の情報共有のための会議体の設置、共同プロジェクトチームの発足、人材交流などが考えられます。必要に応じて、MOTを専門に担当する部署や人材(例えば、技術戦略担当役員やMOT推進チーム)を配置することも検討すると良いです。
4点目は、人材育成です。
具体的には、技術と経営の両方の知識を持つ人材を育成するための教育プログラムや研修などを実施します。技術者に対しては経営知識や市場感覚を養う研修を行い、経営層に対しては技術リテラシーを高める研修を行うなど、対象者に合わせたプログラムが求められます。
外部の専門家を招いて研修を行ったり、大学や研究機関との連携を通じて人材育成を行うことも有効です。また、OJTを通じて、実務経験を通してスキルを習得する機会を設けることも重要です。
5点目は、評価と改善です。
具体的には、技術戦略の実行状況を定期的に評価し、必要に応じて改善を行います。KPIを設定し、進捗状況を定量的に把握することも重要です。
例えば、新製品の市場投入までの期間、研究開発投資の回収期間、新規事業の売上高などをKPIとして設定し、目標値との差異を分析します。その後、評価結果に基づいて、戦略の見直しや組織体制の改善、人材育成プログラムの改善などを行います。このPDCAサイクルを回し続けることが、MOTを効果的に実践する上で不可欠です。
ここまで読んでみて、いかがでしたでしょうか。多くの企業が、技術革新のスピードに追いつけず、既存のビジネスモデルが陳腐化し、停滞を余儀なくされています。この課題を克服し、再び成長軌道に乗るためには、従来の延長線上ではない革新的なアプローチが必要です。その答えの1つが、MOT(技術経営)なのです。
MOTは、技術と経営の融合を通じて、変化への適応力を高めて企業に持続的な成長をもたらします。積極的にMOTを導入して未来を切り開いていくことで、企業は新たな価値を創造し、持続的な繁栄を築き上げることができるでしょう。変化の激しい時代だからこそ、MOTが企業の未来を左右すると言っても過言ではありません。これからの時代を生き抜くために、理想のMOTを目指しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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