近年、会計系の資格が人気となっており、就職活動を有利に進めるため、また自身のキャリアアップを実現するために取得を目指す方が増えています。

その中でも特に、会計資格の最高峰である公認会計士資格の受験者数は年々増加をしています。最難関資格であるため多くの場合は長期戦が予想される一方で、短期間、例えば1年で合格が可能なものなのか、気になる人も多いことでしょう。当記事では公認会計士試験に1年で合格することが可能か、解説をします。

目次
結論、1年以内の合格は可能ではあるが、困難を極める
1年以内の短期合格を達成するための条件とは？
短期合格を目指す場合は適切な戦略を練りましょう。難しい場合はUSCPAへの転向がおすすめです！

結論として、日本の公認会計士試験に1年で合格することは可能であり、実際実現した方もいます。しかし、その方たちは一定の好条件が揃った上で短期の合格を勝ち取ったケースがほとんどで、再現性のあるケースは少ないです。ここでは、1年で合格することが困難を極める理由について解説します。

一般的に公認会計士試験に合格するには、最低でも3,000時間は学習時間が必要であると言われています。1年に365日あるうち、300日を学習に専念できたと仮定して、毎日10時間は学習する必要があります。多くの人にとってほとんど毎日10時間学習をすることは難しく、時には体調不良や用事により学習ができない日も発生するでしょう。

また、これはあくまでも一般的に必要とされる最低限の学習時間になります。実際にはさらに学習時間が必要なケースが多いため、1日当たりの学習時間も増えることになります。これが「2年以内の合格」を目指す場合だと比較的学習にゆとりが生まれますが、1年での合格と考えると非常に難しいことが分かるかと思います。

公認会計士試験は、短答式試験が5月と12月の年に2回、論文式試験に至っては8月の年に1回しか受験機会がありません。試験回数が少ないため、他の資格試験に比べ1回の受験へのプレッシャーが大きく、短期合格を目指している方は特に強くプレッシャーを感じることでしょう。

また、1年で合格を目指す場合、例えば8月から学習をするとすれば、運よく4か月後の12月の短式試験で合格できるとよいですが、翌年5月の合格となると、8月の論文式試験まで3か月しかなく、ただでさえ少ない準備期間が短くなり、強いプレッシャーになります。心理的なプレッシャーがプラスに働く人も一部にはいますが、多くの方にとってはマイナス要因になるでしょう。そのため、短期合格に執着することがマイナスに働き、結果として受験の長期化を招くケースも発生します。

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これまで、1年以内の短期合格が困難である理由を解説しました。一方で、合格を実現している方もいますが、どのような条件が必要なのでしょう。ここでは、具体的に必要な主な条件について解説をします。

前述した通り、公認会計士試験の合格には膨大な学習時間が必要になります。まずは1年で合格に充分な学習時間を確保するための学習環境を確保する必要があります。大学生であれば、サークル活動や遊び等を最低限にまで控え、残りを学習に充てれば達成は可能かもしれません。一方で、社会人の場合はそう簡単にはいきません。社会人は最低でも1日のうち8時間程度は仕事に時間を使うため、どうしても学習に充てられる時間に限りがあります。そのため、短期合格のための環境を整える難易度が社会人は特に高いので、中には仕事を辞めて学習に専念する必要があるケースも出てくるでしょう。

また、単なる学習環境のみならず、安心して学習をするためには経済的な不安も排除しておく必要があります。親からの経済的援助がある大学生はあまり心配はないかもしれませんが、社会人から学習専念生になった方はこの問題は深刻です。学習に専念するために、ある程度貯金等をする必要があるでしょう。

これらの通り、1年での短期の合格を目指す場合は学習に関連して身の回りのあらゆる環境を可能な限り最適化する必要があります。

適切な予備校や教材選定、スケジュール設定は学習を効果・効率的に進める上で非常に重要です。特に短期での合格を目指す方にとって、途中で学習方法等を変更することによる時間的なロスは致命的なものになります。まず学習を始める前にしっかりと適切な予備校や教材を調査し、自身のニーズにあったスケジュール設定を予備校の教員等と相談の上設定し、効果・効率的な学習を進められるようにしましょう。

1年で公認会計士試験に合格することができるかどうかについて解説をしました。結論として、合格可能性は0ではなく実際に1年以内の学習期間で合格する人もいますが非常に少なく、そのようなケースでも学習に集中できる環境や運等、一定の好条件に恵まれたケースが多いです。そのため、そういった条件が揃っていない場合は1年以内の合格はあまり現実的なものではないと考えられるでしょう。1年以内の短期合格を目指す方は、まずは短期合格に向けた条件をそろえられるように自身の学習環境を含めて適切に戦略を練るようにしましょう。

一方で、米国公認会計士(USCPA)であれば無理のない範囲での学習で1年以内の合格は可能であり、現実的です。日本の公認会計士試験は最低でも3,000時間は合格に必要とされていますが、USCPAではその半分以下の1,200～1,500時間で合格可能と言われています。日本の公認会計士といった最難関資格の取得は困難を極めますが、USCPAは多忙な大学生でも無理なく学習・取得が可能です。また、会計だけでなく英語力も身につくため、会計だけでなく英語もできる人材としてアピールすることができ、自身の市場価値をより高めることができます。特に昨今はグローバルに活躍できる人材が強く求められる傾向にあるため、日本の公認会計士資格よりもUSCPAの取得の方が適切な方も多いのではないかと思います。

参照：USCPA（米国公認会計士）とは？魅力や取得後のキャリア・難易度・試験内容を詳しく解説

米国公認会計士を取得するには1,200〜1,500時間の学習が一般的に必要となります。独学での取得は難しく、資格スクールを利用するのが良いでしょう。

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