本ウェブサイトでは、Cookieを利用しています。本ウェブサイトを継続してご利用いただく際には、当社のCookieの利用方針に同意いただいたものとみなします。

AbitusUSCPA合格者数6,879名
(2024年10月末時点)

03-3299-3330
  • 2024/11/05公開
  • 2024/11/05更新

税理士試験の科目はどのようなものがある?選択科目の選び方等を解説

税理士試験の科目はどのようなものがある?選択科目の選び方等を解説

キャリアチェンジやキャリアアップを目的として、資格取得を考えている方は多いことでしょう。中でも税理士資格は、専門性が身に付くだけでなく、将来の独立も見据えるととても魅力的な資格です。

また、科目合格が永年であるため社会人でも学習がしやすく、社会人での学習者が目立ちます。そのため、税理士試験の受験を考えている方も多いと思いますが、どのような試験科目があり、どのように学習を進めればよいか、分からない方も多いのではないでしょうか。

当記事では、税理士試験の概要と、選択科目の選び方等を解説します。

目次
税理士試験とは?
試験科目について
各試験科目の概要、特徴、合格率について
どの科目を選択し、どの順番に受験するのがおすすめ?
平均的な学習にかかる期間と、税理士試験受験生の現実とは?
税理士試験以外の代替案としてはUSCPAもオススメです!

税理士試験とは?

税理士試験とは、税理士資格を取得するための資格試験で、主に会計学に関する科目と税法に関する科目を学習します。

税理士とは、税の専門家であり、納税者が自らの所得を計算し、納税額を算出する申告税制度の推進の役割を担います。具体的には、納税者に代わって確定申告などを行う税務代理や税務書類の作成、税務相談などを行います。複雑で難解な税務分野のプロフェッショナルであり、社会的信頼も大きいです。

税理士になるまでの流れ

税理士になるためには、税理士試験に合格する必要があります。具体的には、後述する必修科目、選択必修科目、及び選択科目全11科目の中から5科目の合格が必要です。

なお、科目合格は永年有効であり、まとめて1度に合格する必要がなく、そのため長期的な目線で学習をする社会人受験生も多くいます。

試験日程、受験料

税理士試験は、例年8月上旬の3日間で実施されています。2024年の場合は8月6日~8月8日の日程で実施されました。

受験料は申し込む科目数に応じて異なり、1科目4,000円、2科目5,500円、3科目7,000円、4科目8,500円、5科目10,000円となっており、一度に申し込む科目数が多いほど、1科目ごとの金額は低くなります。

試験科目について

前述の通り、税理士試験の合格には必修科目、選択必修科目、及び選択科目全11科目の中から5科目の合格が必要です。必修科目、選択必修科目、及び選択科目はそれぞれ以下の通りです。

必修科目

必修科目は以下の2科目です。これらの2科目は必ず合格する必要があります。

・簿記論

・財務諸表論

選択必修科目

選択必修科目は以下の2科目です。どちらか1科目以上の合格が必要です。

・所得税法

・法人税法

選択科目

選択科目は以下の7科目です。これらのうち、2科目以上の合格が必要です。なお、選択必修科目を2科目合格している場合は1科目の合格でも問題ないです。

・消費税法または酒税法(どちらか1科目のみ選択可能)

・相続税法

・固定資産税

・国税徴収法

・住民税または事業税(どちらか1科目のみ選択可能)

各試験科目の概要、特徴、合格率について

ここでは、各科目の概要、特徴、合格率について解説をします。

必修科目

①簿記論

簿記とは、企業の経営活動や日々の取引を記録、計算、整理し、財務状況や経営成績を明らかにする技術です。その簿記に関する手続きを学習する科目が「簿記論」です。

簿記論での出題は全て計算問題となっており、商業簿記と工業簿記が出題されます。ただし、日商簿記検定と異なり、原価計算は出題から除かれます。簿記の計算は税額の計算にも絡むため、税理士試験の基本となる科目であり、財務諸表論と同様、学習初期に学習・合格する方が多いです。

令和5年度の合格率は「17.4%」です。

②財務諸表論

財務諸表とは、帳簿に記録した企業の日々の取引や経営状況を、株主や債権者といったステークホルダーに報告するための書類で、損益計算書や貸借対照表といったものがあります。財務諸表論では、これらの財務諸表の作成方法や理論的な内容を学習します。

学習内容は簿記論と大きくは異なりませんが、計算問題と論述問題が出題される点が異なります。出題範囲は会計原理、企業会計原則、企業会計の諸基準等です。財務諸表に関する知識は税理士試験の基本となるため、簿記論と同様、学習初期に学習・合格する方が多いです。

令和5年度の合格率は「28.1%」です。

選択必修科目

①所得税法

所得税法は、個人の所得に関する税金である「所得税」に関する理論と解釈を学習する科目になります。所得税は、国税収入額でトップであり、実務上も重要な税目です。

計算問題と理論問題から構成されており、所得税法に関する事項や租税特別措置法、国税通則法等、所得税に関連する他の法令に関する内容も含みます。

令和5年度の合格率は「13.8%」です。

②法人税法

法人税は会社が事業により得た所得について課される国税で、それに関する理論と解釈について学習する科目です。国税収入額の中で2番目に多く、実務上も重要な科目です。

計算問題と理論問題から構成されており、法人税法に関する事項や租税特別措置法、国税通則法等、法人税に関連する他の法令に関する内容も含みます。

令和5年度の合格率は「14.0%」です。

選択科目

①消費税法または酒税法(どちらか1科目のみ選択可能)

消費税法は、例えば個人が店舗で商品やサービスを購入した時に、商品に上乗せされて消費者に課税される税目になります。皆さんの日々の生活に最も身近な税目ではないでしょうか。

酒税法は、酒類(アルコール度数が1度以上の飲料)に対して課される税金である「酒税」に関する科目になります。酒税の納税義務者は酒類の製造者または輸入者であるため、多くの人にとってはあまり身近な税目ではないと思います。

計算問題と理論問題から構成されており、消費税法や酒税法に関する事項や租税特別措置法、国税通則法等、消費税や酒税に関連する他の法令に関する内容も含みます。

令和5年度の合格率は消費税法が「11.9%」、酒税法が「12.7%」です。

②相続税法

相続税法は、死亡した人の財産を引き継いだ際に課せられる「相続税法」や、他者から贈与を受けた場合に課せられる「贈与税」に関する科目です。

計算問題と理論問題から構成されており、相続税法や贈与税法に関する事項や租税特別措置法、国税通則法等、相続税や贈与税に関連する他の法令に関する内容も含みます。

令和5年度の合格率は「11.6%」です。

③固定資産税

固定資産税は、土地や家屋、償却資産といった固定資産に対して課される「固定資産税」に関する科目です。

計算問題と理論問題から構成されており、固定資産税法に関する事項や租税特別措置法、国税通則法等、固定資産税に関連する他の法令に関する内容も含みます。

令和5年度の合格率は「17.3%」です。

④国税徴収法

国税徴収法は、納付期限までに納付されなかった税金を徴収する手続きに係る法律である「国税徴収法」に関する科目です。

国税徴収法では理論問題のみの出題となっており、国税徴収法に関する事項や租税特別措置法、国税通則法等、固定資産税に関連する他の法令に関する内容も含みます。

令和5年度の合格率は「13.9%」です。

⑤住民税または事業税(どちらか1科目のみ選択可能)

住民税は、都道府県や市区町村が行う行政サービスにかかる諸費用を住民に負担してもらうための「住民税」に関する科目です。

事業税は、法人または個人の事業活動に対して課税される「事業税」に関する科目です。納税者が税額計算して納付する場合もあるため、実務上でも重要な科目です。

計算問題と理論問題から構成されており、住民税や事業税に関する地方税法や同施行令、施行規則に関する事項等、住民税や事業税に関する他の内容も含みます。

令和5年度の合格率は住民税が「14.7%」、事業法が「16.4%」です。

どの科目を選択し、どの順番に受験するのがおすすめ?

税理士試験には選択科目があり、各科目ごとに合格に必要な学習時間も異なります。そのため、早く合格するためには適切な科目選択をする必要があります。

一般的には、以下の表のように各科目ごとに学習時間が必要であると言われています。

科目名 学習時間(目安)
簿記論 500時間
財務諸表論 500時間
所得税法 700時間
法人税法 700時間
相続税法 500時間
消費税法 300時間
酒税法 150時間
国税徴収法 150時間
住民税 200時間
事業税 200時間
固定資産税 250時間

まずは、税法を学ぶ上でも基礎となる簿記論・財務諸表論を先に学習し、合格することが重要でしょう。特に、簿記論と財務諸表論は学習内容も近いため、同時に学習をする方も多いです。同時に学習しない場合でも、なるべく連続して学習するほうが良いでしょう。

簿記論、財務諸表論の合格後に税法を学習するのが良く、選択する科目もなるべく学習時間がかからない科目を選択するのが良いケースが多いです。ただし、国税三法(法人税法、所得税法、相続税法)は学習に時間もかかる分、就職・転職においても評価が高いと言われています。そのため、単に学習時間のみを考慮に入れるのではなく、就職・転職での評価も考慮しつつ、自身に合った最適な科目を選ぶのが良いでしょう。

また、学習開始当初は自身にとって最適と考えて選んだ科目で苦戦し、合格までに何年もかかってしまう人も多くいます。その場合は、例えば、通っている予備校の講師に相談する等し、必要に応じて方向転換も検討すべきと考えます。科目変更を含めた方向転換は勇気も必要ですが、ずるずると学習長期化に繋がる可能性もあるので、自身の状況を把握しながら適切な意思決定をすることを心がけてください。

平均的な学習にかかる期間と、税理士試験受験生の現実とは?

税理士試験は1度に全ての科目に合格する必要がなく、1年に1科目学習し、1科目ずつ受験する方が多いです。そのため、1年に1科目合格すると非常に順調と言え、それでも5年は必要な科目数の合格にかかる計算になります。これは他の資格試験に比べても必要な学習期間が長いと言えます。例えば、税理士試験と並ぶ会計系資格の最高峰である公認会計士試験も、平均的な学習期間は3年ほどであると言われています。

また、科目合格が失効しないという点は魅力的ではありますが、それが大きな落とし穴となるケースも多く存在します。科目合格が失効しないがゆえに、学習をずるずると続けてしまい、かなりの年月がかかってしまっているにもかかわらず、撤退の意思決定に踏み切れない方も多くいます。

もちろん、資格試験に人生をかける意思決定を否定するわけではありません。しかし、人生は思いのほか短く、資格試験の学習のみに費やすのはあまりにももったいなく、時には撤退をし、別の道に進む意思決定をする方が良いこともあるでしょう。実際、学習開始から何十年も学習を続けている方も多くいます。そこまで学習に時間を費やすことができるか自身に問い、必要に応じて代替案を検討してみるのが良いでしょう。

税理士試験以外の代替案としてはUSCPAもオススメです!

実際、自身がやりたいことを改めて見つめ直してみると、必ずしも税理士資格である必要がないケースも多くあるのではないかと思います。特に、税理士の活躍する会計・財務・税務系の分野であれば、例えばUSCPAの方がより適切なケースもあると思います。

USCPAであれば無理のない範囲での学習で合格が可能です。税理士といった最難関資格の取得は困難を極めますが、USCPAは多忙な社会人や大学生でも無理なく学習・取得が可能です。また、会計だけでなく英語力も身につくため、会計だけでなく英語もできる人材としてアピールすることができ、自身の市場価値をより高めることができます。

米国公認会計士についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

関連記事:USCPAとは?魅力や取得後のキャリア・難易度・試験内容を詳しく解説

米国公認会計士(USCPA)合格を目指すならアビタス

国際資格の専門校であるアビタスでは、6,700人以上のUSCPA合格者を輩出しています。日本在住合格者の約3人に2人はアビタス卒業生です。

さらに会計初学者や英語力に不安な方でも学習できるように、オリジナルの日本語教材を使用しています。

また、オンラインでUSCPAの概要や活かし方を学べる「USCPA説明会」を実施しています。いきなり対面の説明会への参加が不安な方のためにも、オンラインにて無料で参加できる無料説明会です。

USCPAに興味があるけれどどうしようか悩んでいる方は、ぜひ一度アビタスの無料説明会への参加を検討してみてください。

まずは無料の説明会にご参加ください。

※記事に記載の内容は2024年10月時点のものを参照しています。

合わせてお読みください

最近のエントリー

カテゴリから探す