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「FASで働くのはやめとけ」と言われることがあります。FASはファイナンシャル・アドバイザリー・サービスの略で、財務に関するアドバイスやサービスを提供する人や企業の呼び名です。
FASは、M&Aアドバイザーや企業・事業再生などを行います。高水準の収入が望める仕事として注目を集める一方、「責任が重い」「激務」というイメージがつきまとっているのも事実です。
本記事では、FASで働くことに関する疑念点や実際の業務内容について詳しく解説します。
目次
FASはやめとけと言われる2つの理由
FASの業務
FASで働くメリット
FASに向いている人
FASに転職するのに役立つ資格
FASは業務内容は厳しいがやりがいを感じられる業界
FAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)とは、企業の財務戦略やM&A、事業再生などに関する専門的なアドバイスを提供する仕事です。
FASは責任やプレッシャーが重く、ハードワークであるため、転職や就職は「やめとけ」と言われることがあります。FASに転職して後悔することのないよう、やめとけと言われる主なポイントを押さえておきましょう。
FASには激務のイメージがつきまとっています。FASの業務はM&Aアドバイザリーや企業再生支援、フォレンジック(不正調査)、IPO支援など多岐にわたります。
業務の性質上、締め切りが決まっていることも多く、短期間で大量の情報を処理しなければなりません。そのため、残業時間が長くなることもあるでしょう。
平常時の月平均で30時間以上、繁忙時は80時間以上の残業時間があるとも言われています。また、業務の進捗状況次第ではさらに長い時間拘束されることも少なくありません。
拘束時間が長く残業が多いため、「FASはやめとけ」という声が上がるのです。
FASが手掛ける仕事は多岐にわたりますが、その多くは責任やプレッシャーなど負担の大きい仕事です。
例えば、M&Aアドバイザリーは、企業の買収や合併の成否を左右する重要な判断に関わります。大規模な取引が多く、数百億円単位の金額を扱うこともあるためミスの許されない仕事です。
企業再生支援は、経営危機に陥った企業の存続を左右します。短期間で効果的な再建築案を提案し、実行しなければなりません。
その他、フォレンジック(不正調査)やIPO支援など、FASが携わる仕事はどれも負担の大きな仕事ばかりです。
プレッシャーに弱い人にとってはFASの業務は向いていないことがあるため「FASはやめとけ」と言われるケースが見られます。
FASは企業の重要な局面で財務面を中心とした専門的なアドバイスを提供するのが主な業務です。財務戦略の立案、企業価値評価、リスク管理など幅広い分野をカバーしています。
高度な専門知識と分析力が要求される業務です。企業の成長や再生に直接貢献できるやりがいのある仕事といえます。
ここでは、下記の主な業務を3つ紹介します。
M&Aアドバイザーは、企業の合併や買収(M&A)全般をサポートする業務です。
買収や売却の対象となる企業を選定し、候補企業との接触・交渉、候補企業のリスク評価や代理交渉、資金調達のサポートなど幅広い業務を行います。総合支援だけでなく、一部の業務支援のみを行うケースもあります。
クライアント企業の利益を最大化するために話を進めていく必要があり、財務分析力、交渉力、コミュニケーション能力などが必要です。
専門性や責任の高い業務で、一般的に給与水準は高い傾向にあります。
企業・事業再生とは、経営が悪化した企業の立て直しを図る業務です。
経営不振の原因を特定し、再生計画を立案します。債権者との交渉や法的再生手続きの支援、経営改善の実行支援など包括的なサポートを行うのが主な業務です。
クライアントからの依頼内容によっては、一部の業務支援のみ行うケースもあります。
企業の経営危機を立て直し、再び成長を軌道に乗せることを目的とした業務で、財務分析力、問題解決力、交渉力などが必要です。
フォレンジック(不正調査)は、企業の不正会計や不法行為に予防・対処する業務です。
具体的には、横領、粉飾決算、汚職などの不正行為に対する実態調査を行います。
実際に、不正・不祥事が発覚した場合は、損害を最小限に抑えるために初期対応が重要です。迅速な調査を行い、関係者への聞き取りや再発防止策の策定まで担うこともあります。
また、不正リスクを低減するための不正リスクマネジメントもフォレンジック業務の1つです。
フォレンジックを行うには、会計知識、分析力、調査スキルなどが求められます。
これまで紹介してきたように、FASは大きな責任やプレッシャーなどがかかる業務です。
一方で、FAS業界で働きたい人は多く、人気の高い仕事といえます。高いスキルが得られることや、高水準の収入が望めるのが主な理由です。また、企業の重要な局面で貢献できるため、やりがいが大きいのも魅力の1つといえるでしょう。
詳しく見ていきましょう。
FASでは多くのスキルが必要です。そのため、業務に携わる中でスキル向上の機会に恵まれるのがメリットでしょう。
例えば、財務に特化した業務を行うためには、高いファイナンススキルが必要です。多くの業務をこなす中で、財務分析、企業価値評価、資金調達戦略の立案などを幾度も経験するため、ファイナンススキルのさらなる向上が期待できます。
また、海外企業のM&Aなどに携わることで、ビジネス英語スキルも向上するでしょう。多くの企業と交渉するため、交渉力やコミュニケーションスキルの向上も見込めます。
FASでは高水準の収入が望める点が大きなメリットです。
FASの年収は職位によって大きく異なります。ここでは、BIG4系FASの平均年収目安を見ていきましょう。
職位 | 年収(目安) |
---|---|
アソシエイト | 700万~900万円 |
シニアアソシエイト | 900万~1,300万円 |
マネージャー | 1,300万~1,800万円 |
ディレクター | 1,600万~2,200万円 |
パートナー | 2,000万円以上 |
なお、年収は個人の実績や経験によっても変動します。
FASでは高度な専門知識が必要で、長時間拘束されることも少なくありません。BIG4以外でも、FASの年収水準は高めの傾向にあります。
FAS業務では「締め切りまでの時間が短い」「プレッシャーの大きな決断が必要」といった事態に遭遇することも少なくありません。
加えて、労働時間が長くなる傾向があります。そのため、肉体的・精神的にタフである人がこの仕事に適しています。
M&Aや事業再生などを行う際は、クライアントや交渉先の企業に対し論理的に説得する機会が多くあります。また、時間がない案件が多く、素早い判断が必要です。
そのため、論理的思考を持ち、素早い判断ができる人がFASに向いています。
FASは実力主義の傾向が強く、成績次第でキャリアアップや昇給が見込めます。そのため、キャリアアップに意欲的で上昇志向がある人も向いているでしょう。
FASは大変なことが多い一方、魅力のある仕事です。「FASに転職するにはどのような資格を取ればよいだろう」と考えている人もいるでしょう。
FASで働くには、財務分析力をはじめとしたファイナンススキルや語学力などが必要です。資格を取得することで、自分のスキルを客観的に証明できます。
ここでは、FASに転職する際に役立つ資格や検定試験を5つ紹介します。
TOEIC®は、英語によるコミュニケーション能力を評価する国際的な検定試験です。グローバルな案件も増えており、英語力の証明が可能なTOEIC®はFASへの転職には有効です。
FASでは国際的な業務に携わる機会が多い傾向があります。具体的には、国際的なM&Aや企業再生プロジェクトへの対応、英語での資料作成、海外企業とのコミュニケーションなど、幅広い場面で求められます。
実際にFASの応募条件として、TOEIC®800点以上のレベルが求められているケースもあります。これは、ビジネスシーンで必要なリスニング力やリーディング力があると判断されるレベルです。
参照:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「TOEIC®Listening & Reading Test」
日商簿記検定は、企業の経営成績と財政状態を把握するための知識やスキルを認定する試験です。
FASでは、財務分析や企業価値評価、経営戦略の立案などを行います。財務会計や簿記については、当然理解していることが前提で話が進みます。
日商簿記は1級から簿記初級まで幅が広く、3級は仕訳などの基礎的な内容がメインです。
2級には財務諸表の作成や原価計算など、FASの業務で直接役立つ内容が含まれているため、2級レベル以上の知識を身につけておくとよいでしょう。
参照:日本商工会議所・各地商工会議所「商工会議所の検定試験|簿記」
関連記事:アビタスUSCPA「簿記2級の合格率は低い?合格の難易度を学習範囲・勉強時間から解説」
公認会計士は、監査および会計の専門家です。主に、企業の財務諸表が適正に作成されているかを第三者の立場から評価する業務を行います。
FASにおける、M&Aの際のリスク評価、企業価値評価、内部統制評価などの際に、公認会計士の知識やスキルが役立ちます。
難関資格の一つである公認会計士のを取得することで、高度な専門性とともに社会的な信用性の高さを示した包括的なアドバイスが可能になります。
取得難易度の高い資格ですが、スキルの向上やクライアントからの信頼獲得など様々なメリットが見込めます。
参照:日本公認会計士協会「公認会計士とは」
関連記事:アビタスUSCPA「公認会計士とはどんな仕事? 魅力や年収、他の資格との比較」
USCPAはアメリカの各州が認定する公認会計士資格です。会計、監査などに関する広範囲な知識が身につきます。
また、試験は全て英語で行われるため、ビジネスレベルの英語力があることの証明にもなります。
FASでは、国際的な案件も多く手掛けます。USCPA資格を取得するには英語力に加え、米国会計基準の知識が必要です。USCPAの知識は、クロスボーダーのM&Aや企業再生プロジェクトなどの業務を遂行する際に役立ちます。
財務報告、監査、税務戦略の立案の際にもUSCPAのスキルや知識を活用できます。USCPAは、特に、FASで国際的な案件に対応する際の大きなメリットとなる資格です。
関連記事:アビタスUSCPA「USCPA(米国公認会計士)とは?魅力や取得後のキャリア・難易度・試験内容を詳しく解説」
FASは責任やプレッシャーなどが重いため、「やめとけ」と言われることも少なくありません。
一方、高水準の収入が望める業務であり、BIG4系FASなどに入社すれば、本人の頑張りや取り組み次第ではスピード感のある出世が見込めます。
大きな案件に関わることも多く、やりがいのある仕事を求める人にとっては魅力的な業界といえるでしょう。
FASで活躍するには、財務諸表を分析し経営状況を正確に把握する力が欠かせません。また、国際的な案件が多く、英語力が求められる場合も多くあります。
FASへの転職・就職を希望している人は、簿記、TOEIC®、USCPAなどの役立つ資格取得を検討してみましょう。
FASでは、国際的な案件も多く見られます。英語力や米国会計基準を身につけるには、USCPAの資格取得も選択肢の1つです。
アビタスでは、6,700人以上のUSCPA合格者を輩出しています。オリジナルの日本語教材を利用しており、英語に自信がない方でも安心して取り組めます。
カリキュラムの中に英文会計入門が織り込まれており、簿記や会計の初学者の方も学習を進めることが可能です。
日本在住合格者の約3人に2人はアビタス卒業生です。アビタスでは無料の説明会を実施しています。ぜひ、お気軽に説明会へご参加ください。
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